歯周病から歯を守るためにできること
歯みがきのときに血がついたり、歯科医院で歯周病検査を受けた際に「少し出血していますね」と言われたことはありませんか。痛みがないとつい気にしなくなりがちですが、歯ぐきからの出血は、歯周病の始まりを知らせる大切なサインです。
歯周病の検査では、歯周ポケットの深さだけでなく、検査時に出血するかどうかも確認します。この出血はBOP(Bleeding on Probing)と呼ばれ、歯ぐきに炎症が起きているかどうかを知る重要な指標です。健康な歯ぐきであれば、軽く触れただけで簡単に出血することはありません。つまり、BOPがあるということは、見た目では分かりにくくても、歯ぐきの中で炎症が続いている可能性が高いということです。
この炎症を放置すると、歯周ポケットがさらに深くなり、歯を支えている骨である歯槽骨が少しずつ失われていきます。そして残念ながら、一度失われた骨は自然に元の状態へ戻ることはありません。だからこそ歯周病は、症状が出てから治す病気というより、悪化させないように管理していく病気だと考えることが大切です。
予防と管理の基本は、毎日のブラッシングです。どれだけ丁寧に治療を受けても、歯の周りにプラークが残っていれば炎症は繰り返します。とはいえ、ご自身ではしっかり磨けているつもりでも、磨き残しが起こっていたり、気付かないうちに同じ場所に汚れがたまりやすかったりすることは少なくありません。
そのため、定期的なメインテナンスでは、歯周ポケットやBOPの確認に加えて、磨き残しのチェックも行います。どこに汚れが残りやすいのかを一緒に確認しながら、患者さん一人ひとりに合ったブラッシング方法をお伝えし、毎日のセルフケアの質を高めていきます。
定期検診で出血が減っていることは、歯ぐきの炎症が落ち着いてきた良いサインです。磨き残しが少なくなっていくことも、セルフケアが身についてきている証拠です。歯を失う原因の多くは歯周病ですが、早い段階で炎症を見つけ、適切なケアを続ければ、大切な歯と骨を長く守ることができます。
「痛みがないから大丈夫」ではなく、「出血していないか」を意識してみてください。そして定期的なメインテナンスで磨き残しを確認しながら、しっかり磨ける状態を保つことが、将来の歯を守る第一歩になります。
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