予防歯科

歯茎からの出血と歯周病

歯磨きをしているとき、歯ブラシに血がついたことはありませんか?
「ちょっと強く磨きすぎたかな?」
「痛くないから大丈夫!」
と、そのままにしている方も多いかもしれません。
しかし、歯ぐきからの出血は、お口の中で炎症が起きていることを知らせる大切なサインのひとつです。

歯と歯ぐきの境目に「歯垢(プラーク)」がたまると、細菌の影響によって歯ぐきに炎症が起こります。
健康な歯ぐきであれば、通常の歯磨きや歯科医院での検査で簡単に出血することはありません。
一方、炎症が起きている歯ぐきは赤く腫れ、少し触れただけでも出血しやすい状態になります。
歯科医院では、歯周ポケットの深さを測る際に、歯ぐきから出血するかどうかも確認しています。これを**「BOP(Bleeding on Probing:プロービング時出血)」といいます。
繰り返す出血には注意が必要です
では、BOPがあると、どのくらい歯周病が進行しやすいのでしょうか?
歯周病治療後の患者さんを対象にした研究では、定期的な診察4回のうち、
・4回すべてでBOPあり → 約30%
・3回でBOPあり → 約14%
・2回でBOPあり → 約6%
・1回でBOPあり → 約3%
・一度もBOPなし → 約1.5%
の部位で、歯周病の進行を疑う歯ぐきの低下が認められました。
一度出血したからといって、すぐに歯周病が悪化するという意味ではありません。
大切なのは、
「同じ場所から繰り返し出血しているかどうか」**です。
同じ場所で繰り返し出血がみられる場合、その部分では炎症が続いている可能性があり、将来的に歯周組織が破壊されるリスクが高くなることが示されています。

血が出ると怖くなり、その場所を避けて磨いてしまう方もいらっしゃいます。
しかし、歯垢による炎症が原因の場合、磨かずにいるとさらに汚れがたまり、炎症が改善しにくくなってしまいます。
大切なのは、強くゴシゴシ磨くのではなく、歯と歯ぐきの境目を丁寧に磨くことです。
また、歯ブラシだけでは汚れを落としきれない場所もあるため、フロスや歯間ブラシを併用することも効果的です。

毎日の歯磨きのときには、歯だけでなく「歯ぐき」の状態もチェックしてみてください。
歯ぐきからの出血は、お口の中から届く**「炎症がありますよ」というサイン**かもしれません。

当院では定期検診の際に、歯周ポケットの深さだけでなく、**どの部分から出血しているか(BOP)**も確認しています。
出血している場所を確認することで、その部分に歯垢が残りやすくなっていないか、普段の歯磨きで歯ブラシがきちんと当たっているかなどをチェックすることができます。
そのうえで、お一人おひとりのお口の状態に合わせて、歯ブラシの当て方や磨き方をお伝えします。
定期検診は、単に歯石を取ったり歯をきれいにしたりするだけではありません。
「どこに炎症があるのか」「前回と比べて出血が減っているか」などを継続して確認することも、とても大切です。
毎日のセルフケアと定期的な歯科医院でのチェックを続けることで、歯ぐきの炎症を改善し、出血しにくい健康な状態を目指すことができます。
「痛くないから大丈夫」と思わず、歯ぐきからの出血が気になるときはお気軽にご相談ください。

なないろ歯科・こども矯正歯科 クリニック 兵庫・芦屋医院

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